少年犯罪
母親と少年犯罪について話をした。
長崎での児童殺傷事件のワイドショーを見ていた母親が、昔はこんな残酷な事はなかったんだけどなんで最近は多いのかなぁ、と言い出したので、少年犯罪の殺人などは昔に比べてずっと少なくなったと言うと、そんなはずはないと言うので、少年犯罪データベースの少年犯罪統計データを見せて昔に比べると減っているということを納得させた。
少年犯罪統計データの一部を抜粋して見ると
年次 | 殺人 | |
1951 | 昭和26年 | 448 |
1952 | 昭和27年 | 393 |
1953 | 昭和28年 | 383 |
1954 | 昭和29年 | 411 |
1955 | 昭和30年 | 345 |
2001 | 平成13年 | 109 |
2002 | 平成14年 | 83 |
2003 | 平成15年 | 96 |
のように少年犯罪として扱われる20歳以下の殺人による検挙人数は昔に比べるとほぼ1/4に減っている。
このように少年の殺人などは激減してるのに昨今のワイドショウなどでは増えてるように報道され、また母親が増えてるように感じていたのはなぜかと言うような話をしていて、結局結論はテレビのせいではないかと言う事になった。
うちの母親は昭和26年生まれで、ちょうど少年の殺人が一番多かった昭和30年代にほぼ重なる。 そのころはテレビが田舎の町に2,3台しかないようなころで、そのころにワイドショウがやっているはずもなく、どんな凶悪な少年犯罪であっても新聞報道され、それでほとんど終りだった。 しかし今の時代、凶悪な少年犯罪が発生するとそれをワイドショウなどが追いかけ何度も何度もテレビで報道されることになり、少年犯罪が増えたような印象をもったのだろうということで、うちの母親は納得して、世の中ってのは疑ってかからなあかんね、などといってたんだけど、この日記書くときにデータを見ていて気がついたんだけど、まだ穴があって、
- 一時的に一番殺人件数が少なかった昭和55年の49件に比べると現在は倍増しているとも見れる。
- 印象に残りやすい13歳以下の殺人件数は昭和30年代以前よりは減ってるが、40年代以降よりは増えている。
ということがあったりもする。
結論としては昭30年代が少年の凶悪犯罪のピークで、それ以降は減少しているが、現在は一番少なかったときよりもちょっと増えたってとこだろうか。
などと書いてるが、基にしている少年犯罪統計データが正しいと言う証拠もないので、もしこれが間違ってたりするとここまで書いてきた事が全ておじゃんになってしまうわけで、真実の探求とは難しいなっと。