糖尿病と自家血糖値測定について
血糖値とは
生物は糖質を食べることで、デンプンなどを取り込みそれを分解してブドウ糖を得て活動している。 ブドウ糖を体内に吸収するときに血液で全身に運ばれるのだがその際に血液中のブドウ糖が血糖値となる。 血糖値が高すぎると糖尿病となり、低すぎると低血糖となる。
正常であれば腎臓で血液中の老廃物や余分な水分が濾過されて尿として排出されるが、その際にのブドウ糖は再度吸収されて尿には出てこないのだが、高血糖の状態になると腎臓で糖を再吸収できなくなり尿に糖が混ざって排出されるので糖尿病と呼ばれる。
通常食後1時間程度で消化された栄養が血液中に流れ込み、血液中の血糖値も上昇する。この時に一時的に血糖値が高くなるがインスリンの働きが正常であれば、数時間で正常値(<110mg/dl)に戻るが、これが160mg/dlを超え続けると、心筋梗塞、脳卒中などの血管系の疾患を引き起こす。
血糖値の正常値は空腹時で110mg/dl以下が正常、126mg/dl以上になると糖尿病領域となり、その間が境界型糖尿病になる。
正常値 | 糖尿病域 | |
空腹時値 | <110 | ≧126 |
75g糖負荷試験 | <140 | ≧200 |
糖尿病とは
血液中の血糖値を調整しているのがインスリンで、血糖値が高くなるとインスリンが分泌されて細胞へブドウ糖の取り込みを促進するが、何らかの原因でインスリンの
・量が少ない
・働きが悪い
となると血液中の血糖値が常に高い状態になり糖尿病になる。
高血糖状態になると、血液中の糖を薄めるために、のどが渇き、またそれにともない尿も増える。ブドウ糖が細胞内に取り込まれにくくなるためエネルギー不足から疲れやすく疲労感を感じることが多くなる。エネルギーを取り込めなくなるために脳が空腹と感じ、食事量が増えるが体重がへるという症状が出る。
糖尿病には1型から4型まであり、1型が何らかの原因で膵臓のインスリンを分泌するランゲルハンス島(β細胞)が破壊されているタイプ、2型がストレスや運動習慣、食生活などが原因で膵臓からのインスリン分泌量が少ない、インスリンの働きが悪いタイプで日本人の糖尿病の95%がこのタイプに分類される。3型が疾患や感染症によるタイプ、4型が妊娠時に血糖値が高くなる妊娠糖尿病になる。
低血糖とは
血糖値が高すぎると糖尿病になるが、低くなりすぎると低血糖となる。
70mg/dl以下になると異常な空腹感、だるさ、冷や汗、動機などを感じるようjになり、45mg/dlで眠気、脱力、集中力の低下、言葉が出ない、などの症状、30mg/dlになると意識がもうろうとして、異常行動や昏睡状態となり、10mg/dlあたりで死亡する。
対処方法としては低血糖の症状が発生した時には、糖を含む清涼飲料水を飲むなどがある。
自家血糖値測定について
糖尿病への対策として、日常的な運動習慣や食生活の改善とともに、継続的な血糖値の測定がある。
血糖値の測定にはいくつかの方法があり、自分で血液を採取して測定する Self-Monitaring Blood Glucose(SMBG) 、継続的に測定をする Continuous Glucose Monitaring(CGM)、リーダーをかざして値を読み取る Flash Glucose Monitaring(FGM) がある。
リアルタイムCGM では常に血糖値をモニタリングしているので、血糖値異常が発生したときにすぐアラームなどで告知してくれる機能があるが、FGMにはそういう機能はない
SMBGでは本体、穿孔器具、針、センサーの4つを使用するものがほとんどで、針とセンサーは使い捨てになる。さらにセンサーは保管環境を厳密にする必要があるので日本では通販での購入ができなくなっており、高度医療機器を扱う薬局にて購入する必要がある。
代表的なのがワンタッチウルトラビュー、
中国からならセンサー付きのも購入可能な様子
CGMはほぼ医療用で現時点では個人で購入できるものはない。
医療用以外でFGMができるのは現時点ではほぼフリースタイルリブレになる。これは500円玉程度の大きさのセンサーを貼り付けることで2週間の継続した血糖値測定が可能になる。2週間でセンサーは反応しなくなるので使い捨て。
そこそしっかり張り付くため風呂や運動なども可能。
センサーにリーダーを近づけることでセンサーに保存されている血糖値をリーダーに取り込み、リーダーからパソコンにデータを取り込んでグラフ表示などができるようになる。
リーダー
フリースタイルリブレリーダー(読取装置)FreeStyleLibre
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