電車

地下鉄で電車が来るのを待っていたとき、反対方向の電車が入ってきて、そのまま客を吐き出してまた吸い込んで、そのままトンネルの中に走り去っていった。 いままでにも何百回となくそんなのは経験してきているのに、なぜかそのとき初めて、それに恐怖を感じてしまった。

理性的に考えるまでもなく、そんなものに恐怖を感じる理由なんてないんだけど、そのだれもが当たり前と感じて寸毫も疑問を感じない無機質な日常というものに対する疑問を感じたことによる恐怖とでも言うのか、徹夜明けで若干ハイになっていたというのもあるんだろうけど、そういう恐怖を感じる自分を興味深く感じてみたり。


そのままぼへーっと東京に出現したのが8時半で、噂に名高い乗車率250%で足が宙に浮くという満員電車に乗れるかと思ってみたんだけど、残念ながら品川から乗った電車はぜんぜんラッシュと言えるようなものじゃなかった。 時間が遅かったのか、場所が悪かったのか、いっぺん試してみたかっただけにちょっと残念。 毎日乗ってたらうんざりするんだろうけど。