日本の古代伝承をテーマにした小説とか

最近オンライン小説投稿サイトの小説を読もうにはまっていて、日曜日とかへたするとそこを読んで一日が終わるというようなことが良くある。

そして今日もここを読みながら半日が終わってしまった。

今日読んでいたのは「杜人記−ゆるゆる土着神−」、21世紀に生きていた男性がいきなり縄文時代に飛ばされて、なんとか生活して死ぬ。 そして気がついたら幽霊になっていてそこから物語が始まる。

幽霊となった男は、自分の子孫を護るために出来ることをしていき、それが神とあがめられるようになり、民を護りながら日本の時代を生きて(?)いくという話。

物語自体も半日PCに張り付いて読んじゃうくらいに面白く、読みやすいものだったんだけど、自分が興味を持ったのは、この物語が紀伊半島南部の名草戸畔の伝承を元にしているというところ。

日本各地にある神話とか神話時代から続く伝承などはたくさんあり、またそれを元に物語を作るというのは普通に行われていることで、珍しくも何ともないが、この名草戸畔は日本書紀に1行

六月乙未朔丁巳 軍至名草邑 則誅名草戸畔者〈戸畔 此云妬鼙〉 (鼙は鼓の下に卑)
(旧暦6月1日、軍が名草邑に着き、そこで名草戸畔という名の者〈戸畔はトベと読む〉を誅殺した。)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8D%E8%8D%89%E6%88%B8%E7%95%94

と書かれているだけでそのほかに公式な記録といったものはなにもなく、地元に伝承が残っているだけらしい。

名草戸畔の伝承はおそらくそれほど有名なものではないとおもうが、自分がその伝承を知っていたのが数ヶ月まえに「名草戸畔 古代紀国の女王伝説」という本を購入していたから。

この本を購入した経緯も個人的には面白いもので、BOOKCLUB回という本屋が出しているニュースレターがあるのだが、このニュースレターで「名草戸畔 古代紀国の女王伝説」の紹介を見たときに、これは購入しなければならないとなぜか強く思ってその日のうちに発注していた。

BOOKCLUB回のニュースレターも季刊で10年近く購読しているが、こんな風にして購入したことはなかったし、購入してから気がついたが、「名草戸畔 古代紀国の女王伝説」はISBNコードのついていない、本屋の流通には乗らない本だった。

50冊程度紹介されているニュースレターの1冊に興味惹かれて購入し、そしてまたその伝承を元にした物語をたまたま読む。  こういうシンクロニティみたいなのはなんか意味がありそうな気がして面白い。

いい機会だし日本の古代伝承について調べてみようと思う。